村の秋


季節外れの朝顔(ヘブンリーブルー)が高く伸びて、ようやく開花。



友人宅から分けてもらったコルチカム(イヌサフラン)。
ブログ無精をしている間に、季節はすっかり秋になりました。



中秋の名月はご覧になれましたか?
このところ本当に月が明るくて、夜中に窓の外が眩しくてハッとするほど。毎年、十五夜さんは雲がかかる…そんな印象でしたが、今年は日中ザァザァ雨が降ったあとは晴れ、くっきり見えました。十三夜、十五夜、十六夜、それぞれに趣きがあって、早く寝てしまうには惜しい秋の夜長。隣の家が気にならなければ、ずーっとカーテンを下げずに眺めていたいものです(住宅地でやったら不審者まがい^^;)



シルバーウィークは小さいたちの習い事や風邪で楽しむ余裕ありませんでしたが、週末は北海道開拓の村へ行って十五夜イベントに親子で参加してきました。息子が授業で行って以来、えらく行きたがっていて(何しろ広いので短時間では見切れない規模)、私も小学生くらい(ここが出来た頃)に従姉妹たちと一緒に連れてきてもらったはずなのですが記憶がおぼろげ。なので、ほぼ初めての気持ちでワクワクO(≧▽≦)O



入口広場に建つ、「旧開拓使札幌市本庁舎」(明治6年)。
開拓の村では、明治から昭和初期に建てられた道内各地の建造物を、移築復元・再現されています。村内すべてが歴史のセット状態という、贅沢な野外博物館なのですね。これ、たてものスキーにはたまらない空間です…!東京でも小金井にある江戸たてもの園に行きましたが、あの何倍もの規模だと想像していただけたら。
屋根のセンターにあるキューポラは、いかにも旧北海道庁・赤レンガ庁舎を思わせる。木造だけどお城のようなモダンさ、高さのある窓、色合い。機能美というものもあれば、なくても良い(困らない)装飾もまた美しい。



村内は、市街地群、漁村群、山村群、農村群とエリアが分かれています。
こちらは大正時代の待合旅館。



1階はお店になっていて、実際に当時の飴が売られていました。



建物内にもスリッパに履き替えて一部入ることができます。
階段の急さ、一段の高さの違いなどにも、住宅の進化を感じる。
火鉢や鏡台が置かれた客間。



衣紋掛けに着物がかけられ、畳んだ布団など細やかな再現。
そして建物内にはとてもリアルな人形が居るので、知らずに行ったらギョッ…!!近づくと、その人形たちが、おそらく当時ここでこんな会話がなされたであろうという音声が流れるので、ますますタイムスリップ感。



市街地の真ん中には線路が敷かれていて、時間になると白い道産子が現れ…。
馬車鉄道!なんですね。車掌のお姉さんの制服も素朴で可愛い。



切符を買って乗車します。



片道で小人¥130、大人¥270。
一番遠い農村群の駅まで、ゆっくり街並みを眺めながら。



こちらは交番。写真は帰りに写したので無人ですが、馬車鉄道に乗ったときは白く凛々しい制服姿の警官(ボランティアさんかな?)が立っていて、子供たちが手を振ると笑顔で手を振り返してくれました。



農村群に到着。イベントまでまだ時間があったので、見て歩こうと点在する建物を順繰りと。ところが、曇り空がどんどん暗くなり、大粒の雨が降って来ました。こんなこともあろうかと子供たちは雨合羽、私も折り畳み傘は持っていましたが、だんだん土砂降りになったので近くの農家住宅の軒下へ。するとそこでも、どこから移住してきた誰それ家の人たち(人形)の会話(音声)が流れ始め、あぁ、慣れない北の土地で、この家を建てるまでに苦労の連続だったんだろうなぁ、というのが偲ばれます。



少し小降りになったと思うと、また雨脚が強くなる不安定な空模様。
今度は、旧岩間家農家住宅へ駆け込む(写真は晴れた後)。
明治15年当時、伊達市にあった建物だそう。
ボランティアガイドさん(が話していたのがちらっと聞こえた)によると、宮城県亘理町から士族移民団として北海道にやってきた一族とのこと。開拓の歴史に関しては、それぞれの壮大かつ壮絶な物語があって、知るほどに北の大地で厳しい自然の中、それでも今ここで快適に暮らせているのは、開拓してきた人々がいてくれたおかげなのだと頭が下がります。



原始林から切り出した木材で、梁も天井もどっしりした空間の重み。
囲炉裏のある家に住んだことなどないのに、ホッとする不思議。多分、人は火に守られて生きてきたからなんじゃないかなどと思う。



艶やかな飴色に光る戸棚と、ランプ。



下級武士の家でも時々お殿様(元、ってことですよね)が家を訪ねて回るので、迎えるための床の間が用意されていたのだそうです。時代が変わっても武士は武士…ほんの100年と少し前に、大きな時代の境目があったんだなぁと体感する作り。



囲炉裏のある板の間と床の間の間に、神棚のある畳の部屋が一つあり、そこに上がってしばらく雨宿りをさせてもらうことに。



縁側、雨戸の向こうに濡れる庭の木々。
音を立てて降り続ける雨に、なすすべもなく数十分。土間に傘を広げて干して、土の匂いと古い木や畳の匂いの中、ふと「あ、これは100年前の人が聞いていた雨音なのかな」と思う。
降りこめられるがままで居ると、職員さんが「雨宿りですか?」と顔を出した。ご親切にも園内用のビニール傘を貸してくださる。屋外施設ゆえ、ありがたい心遣いでした。



朝夕寒暖の差が激しくなってきて、平地でも紅葉が少しずつ。
桜が早く、地面に赤い花びらのよう。



北海道では街路樹や公園や学校など馴染みの深いナナカマド。
やがて実も葉も真っ赤に色づく。



この後、一時はさらに激しい雷雨となり、軽食堂でいももちなど食べながら気長に待つと、いつのまにか雲が切れて青空が見えてきた。



十五夜イベントが始まる頃には、さっきまでの雨が嘘のようなジリジリと焼くような太陽が。揺れる稲穂(これもちゃんと昔の品種だそう)に案山子、薪ストーブの香り、雰囲気バッチリ。
ここで、まず十五夜のお団子を作った。ポンプを押して水で手を洗い、子供たちは粉をこねこね、程よい柔らかさになるまで苦戦しながらわいわい作る。出来たら、せいろに入れて、薪ストーブで蒸してもらう。



その間に、お供えのすすきなどを取りに行く。
バケツに軍手、剪定ばさみ、良いのを取るぞー!と大はりきりの子供たち。すすきはここ、ほおずきはここ、と、それぞれ探して歩くクエスト、超楽しい。カエルがいた!すっげー太ったバッタ!と、どっちを向いても楽しそう。
最後は大きな栗の木の下で〜♪脚立に登って、好きな枝を切り(今時は怪我を恐れて学校じゃなかなかさせてもらえない経験。手を貸してくれた職員さんたちに感謝!)、あとは好きに剪定して用意されていた竹に生ける。北海道には自生しないので、これまた珍しく、子供たち「竹ー!!」とテンションは常に高め。



イガにイテテテテ…と苦戦しつつも、お供え完成〜。
一番メインにしたかった割れて中身が弾けんばかりの栗は、重みで落ちてしまったけれど、しっかり湯がいていただくことにしよう。



お団子も持って帰って、お醤油で食べました。
ここに載せるほどの写真は撮れませんでしたが、良い十五夜お月さんを眺められました。くっきりクレーターも浮かび上がった大きな月を見て、「あっ!お母さん、うさぎがいたー!」と喜ぶ娘に、結構手こずるヤツだけど、まだまだ可愛いのぅ、と和む。



イベント終了後は、もう夕暮れ。歩いて市街地方面へ。


屋根にそりが乗った建物発見。



居ました、妙にリアルな人形の職人さん(笑)
馬橇、北国では大活躍だったのでしょうね。


旧開拓使工業局庁舎。資材を手配するお役所っぽい。曖昧なのは、もう閉園間際で、あと歩き疲れて、さらっとしか見られなかったから^^;



旧北海中学校。屋根と飾り庇、白い壁が印象的。



旧小樽新聞社。石壁に木々の影が映る光景が綺麗でした。



何とも可愛いかたちのおうちは、元理容店。
朝ドラ「マッサン」でも使われた鰊御殿のある漁村群など、まだまだ全然見ていない場所があるので、紅葉がもう少し進んだ頃に、また遊びに行きたいと思います。



この季節、学校帰りのお土産はトトロに出会ったかのよう。
彩りが楽しい、心情豊かな季節です。



朝晩だいぶ冷え込むなぁ、とりわけ今日は寒い、と思っていたら、大雪山系の旭岳で初冠雪のニュース。雪の便りは山から。そろそろ、あったかくする冬支度を始めましょうかね。
 
  • 四季 花折々
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  • by ciel (しえる)

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